満ち足りること
子どもたちは、毎日の生活の中でいろいろな願いをもっています。
入園当初は、慣れない場所に来ている不安に寄り添って欲しいという願い。
自分でできるからなんとしても自分でやりたいという願い。
個人の年齢やその時の状況によって様々でここにはあげきれませんが、その願いにこどもの頑張りや主体性がある限り、大人はできるかぎり、口を出さず、手を出さず、ゆっくりと待ち、こどもたちのやることを見守ります。
自分が他者から尊重され、自分で自分を大切にできた体験は、
他者もおなじように尊重されるべきだという行動につながると考えています。
知的好奇心と探究心
日々表情のかわる自然の中はふしぎに満ちていて、みずみずしい発見やおどろきがあります。
あそびかたのきまっていない自然の中では、こどもたちは次第に主体的にあそびをうみだしていくようになります。
大人は、こどもたちのそれぞれの内側からわきあがるきもちを大切に、
ちいさなきっかけやとっかかりを差し出したり、いっしょに楽しんだりしながら、
こどもたちの知的好奇心、探究心をはぐくみます。
五感と体力の発達
土、砂、泥、草、葉っぱ、枝、花、虫など…自然の中にあふれる様々なものの色彩、音、におい、感触などを
楽しみながら、毎日しっかりあるき、思う存分あそぶことで、五感の発達と健康でたくましい体をそだてます。
ひとや社会とのつながり
自然や仲間と関わっていく中では、自分の思い通りにならないことも多くあります。
自然とうまくつきあうためには工夫をしていくようになります。
また、こどもたちは、やりたいことが一致したときにいっしょにあそびはじめますが、
ひとりではできない経験を通し、仲間とあそぶ楽しさを知ったり、ときにけんかをしたりもすることで、
ひととの関わり方を学んでいきます。
大人は、こどもと自然、こども同士の状況を見極め、大きなけがやトラブルを回避しつつも、
「ここまでは大丈夫」「これ以上はいけない」という、
ひとと自然、ひととひとのあいだにある「境界」を、
こどもたち自身が学んでいく機会をたいせつにします。
そういった経験を繰り返すことで、
こどもたちが、あたたかなひとや社会とのつながり方を身につけていくとかんがえています。